3月の日記

3月の日記
愛しさのアクセルをもっと踏み込んでよ〜思い出を振り切るスピードで〜愛しさのアクセルを〜あなた加減してる〜これ以上愛しちゃいけないと〜どこかセーブするのは〜嘘をつきたくないから〜






1.3月31日(火曜日)  「」    14.74点!

2.今月の練習・・・・JOG×150キロくらい

3.お久しぶりです。
  月に1回くらいであれば、普通に書くこともたくさんあるだろうと思っていたのですが、なかなかそうもいきませんね。
  コロナ問題以前の時代が戻ってくるのは一体どれだけ先の話になるのでしょうか。
  ということで、ちょっと前の話になりますけれど、中川君の結婚式の話でも。

  去年の6月末に結婚報告兼結婚式招待の連絡が来て、その時は今回はさすがに出番はないだろう、と思っていました。
  夫婦とも大学関係者ですし、色々な機関で研究をしてきただろうし、さすがに大学のサークルの先輩の出番はないよね、と。
  そして、何よりも去年の6月頃って、小森氏の結婚式からまだそれほど時間が経っていなくて、
  あんなに大変な仕事は今度こそ御免だ、と思っていたこともありました(笑)
  そんな安堵感の中、日々は過ぎていき、つくばマラソンが迫りくる11月の下旬。
  招待状送付先の住所確認と合わせて、大役のご指名のメールが来てしまいました。
  何で、研究者同士の結婚式に何で陸上競技サークルの先輩が友人代表に指名されるんだ・・・と途方に暮れました(笑)
  しかも、友人代表のスピーチって、余興の一環だから、小森氏の乾杯の挨拶のように、最初のうちに終わるわけでもなく、
  そして、お酒も進んでいるし、サークル関係者はそこまでの勢力ではないでしょうから、真剣に聞いてくれるものなのか・・・
  不安は尽きませんでしたが、ご指名とあらば謹んで受けるのが礼儀ですし、嘆いても仕方ありません。
  (文面上は)快諾の連絡をした後、意を決して直ちに構想を練り始めました。
  するとですね、意外に話すことが浮かばないんですよね。
  学部も違うし、年は4歳離れているし、共通の学生時代がそれほど長くもなく、お互い400Mが速かったはずなのに、巡り合わせが悪くて、
  一度も公式戦で対抗選手同士競ったことも、リレーメンバーになったこともないから、競技の話もしにくいんですよね。
  そして、強烈に覚えているというか、思い出に残っているようなエピソードはだいたいこういう場に不相応ですし・・・(笑)
  そういう意味では、結婚式で使えそうな無難なエピソードが意外に思い浮かばないんですよね。
  そんな感じでベッドでゴロゴロあーでもないこーでもない、と考えながら数時間(意外と早いね)。
  色々閃いて、東京マラソン、進撃の剣人(あの画像保存しておいて良かったです)、初対面のエピソード等々、手持ちの武器が増えていきました。
  次に、スピーチの形式について、友人の結婚式だけでもう20回近く出席している気がする身としては、
  出席回数と同じくらい、友人代表のスピーチも見たり聞いたりしているわけですが、タイミングがタイミングなだけに、
  絶世の美女が話している、というわけでもない限り、どうしても軽く見られてしまいがちで、普通に話すだけではダメなんだろうなと思っていました。
  そして、友人代表のスピーチが微妙だと、大袈裟に言えば、その人を選んだ新郎新婦本人の資質が疑われ、さらにその人を伴侶に選んだ新郎新婦の資質が・・・
  と、芋づる式に恥辱が連鎖していくんですよね(考えすぎかもしれませんが)。
  これが上司とかの挨拶であれば、もう長くてつまらないのが当たり前で、そもそも上司は選べないからね、という抗弁も成り立ちますが、
  友人代表は、まさに新郎新婦本人がそれまでの人生を振り返った上であえて人選しているわけですから、ある意味言い訳のしようがありません。
  つまりですね、これは声を大にして言いたいのですが、友人代表のスピーチって、想像以上に大役なわりに、主賓の挨拶や乾杯の音頭に比べて、
  あくまで余興の一環、みたいな軽い位置づけにされていて、結構損な役回りなんですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉうぉぉぉぉぉぉぉぉぉ〜!!
  まあ、それはそれとして、そこで思いついたのが、パワポですね。
  酒を飲んでいる状態ではやはり単に聞かせるだけではダメで、絶対的に視覚的に訴えかけていかないと、伝わるものも伝わらないわけです。
  ましてや、サークル関係者同士のホームゲームならともかく、厳格な(イメージの)研究者同士のいわばアウェイゲームですので、
  守備的に籠城していても敗北は必定であって、積極的に先手を打って策を講じていかないと勝てる戦も勝てません。
  ちょうどその頃バカリズムのライブのネタをたくさん見ていたということもあって、パワポでの発表形式に非常に親和的なものを感じていました。
  研究者同士のアカデミックな場に相応しいだろう、というのもありましたし、パワポを使ったのは大正解でした。
  いつしか奥様のご協力もあって手持ちの武器は全て揃い、発表の形式も決まったら、後はある意味楽しい一瀉千里のアウトプット作業でした。
  発表の演題も、日付に合わせた3→0→1のクイズも、その他没になった企画も含めて、現行を作っていく中で色々とアイデアが浮かんできました。
  使う画像の取捨選択や、画像や文字のサイズや書体、細かい言い回し等を含めると、100回以上原稿を改訂しました。
  発表の練習も通勤中やジョギングや散歩中も含めると200回くらいはしたんじゃないかな。
  本番が近づくにつれて、緊張感も高まっていき、披露宴中も無駄に飲食物が喉を通らずにいましたが、司会の方に名前を呼ばれ、
  スタートラインに立ってしまえば、緊張などしている場合ではありませんでした。
  「今までに 一体どれだけ 走ったか 残りはたった 42.195キロ」
  という、高橋尚子選手の心境が乗り移ってきたかのようでした。
  そう、この日のためにどれだけ尽力してきたのか。
  それを考えれば、本番の10分弱なんて、あっという間のもので、個人的には「もう終わり?」くらいのものでした。
  当日まで、早くこの試練から解放されたい、という一心でしたが、本番中は「ああ、もう終わってしまう」と思えるのですから不思議なものです。
  本番は個人的には大成功だと思っていますし、色々各方面からお褒めの言葉も頂いたので、ここは素直に額面通り受け止めておこうと思います。
  本番で皆さんが集中して聞いてくださったのは、もちろん皆さんの立派な人格的な部分に負うところが大きいのかもしれませんが、
  それにあえて付け加えるのであれば、あの友人代表のスピーチに、私がどれだけ真剣に向き合っていたのか、というのが伝わったのかなということです。
  自画自賛ではありますし、自分で言わない方が圧倒的にカッコいいのですが、あれほどの力作に出会うことはそうそうあるものではありませんよ(笑)
  ミスチルの桜井さんが「名もなき詩」を作っているときに、この曲を完成するまでは死にたくない、と思ったらしいですが、
  立場や何から何まで違えど、私も結婚式でのスピーチの集大成になるであろうこの発表だけは最後までやり遂げたいと思っていました。
  (小森氏の時もこれが最後だ、と思っていたんですけれどね(笑))
  それだけの思いをぶつける場面って人生においてそうそうあるものではありません。
  そして、その情熱をぶつけていればかなっていたであろうこともたくさんあったんだろうなあ(笑)
  それはともかく、新郎を褒めすぎず、イジリすぎず、新婦を立て、新婦側の地元を立て、適度に内輪ウケを入れつつ、それに頼りすぎず、
  真面目すぎず、品位と見識を保ちつつ、友人代表の名に恥じないことを証明し、会場の全員を取り残さず、私にしかできないであろう自画自賛の素敵な集大成でした。
  ではまた。